元プロレスラー川田利明の著書。
冒頭で書かれているが、これは成功した実績やノウハウではなく、成功率の低いラーメン屋というビジネスで失敗を重ねながらも意地で事業を続けている苦労話を書いた本である。
ラーメン屋のビジネスは初期投資(家賃の保証料、厨房機器、クーラー、券売機など)とランニングコスト(光熱費、人件費、家賃、機器の保守料、駐車場代など)がかかり、これらを一杯1,000円弱のラーメンを売ってペイしていかなければならない。開業資金は平均で1,000万円程度との事。
あたればでかいのだろうけど、実際にあたるのはほんの一握り。
川田氏の場合、立地が良くなかった事(駅から遠い)や初期投資に想定外に費用が掛かった(厨房機器が痛んでいて再利用できなかった)事もあるのだろうが、個人経営は本当に大変そうである。
勿論自分は脱サラしてラーメン屋をやるつもりは全くないので、読み物として興味深く読ませていただいた。選手時代の不器用なキャラクターは個性として作っていたそうだが、経営が厳しくても意地で続けている姿勢は選手時代そのままのイメージだと感じた。